b.p.m.text.invalidator.
最悪教典 第二章 「嫌がらせがしたい」
参考文献:ジェイ・カーター、(2004)、どこにでもいる「イヤな奴」とのつきあい方、集英社インターナショナル)
(04/11/16up) 警告はredegg@hotmail.comまで


topに戻る
textに戻る


第二章目次
-
第一節 嫌なヤツのなり方
-第二節 嫌がらせの仕方
-第三節 嫌がらせがしやすいヤツの見つけ方
-第四節 嫌なヤツのやめ方
-第五節 嫌なヤツの倒し方



第一節 嫌なヤツのなり方

-嫌なヤツとはどういう人間か?
嫌なヤツになるにはどうしたらいいのか?
嫌がらせをすれば嫌なヤツになります。
「他人の不幸は蜜の味」という素晴らしいお言葉があります。その通りです。
他人が不幸になると、なぜか幸せです。他人に嫌がらせをするとスカッとします。
他人を罠にはめて、他人をおとしめたり、傷つけたり、不快な思いにさせたりしましょう。
それが嫌がらせです。最低野郎です。気分は最高です。

嫌なヤツは他人を変えることができます。どう変えるのか?
相手の自尊心を傷つけ、踏みにじり、精神的、やがて肉体的にも苦痛ををもたらします。
卑劣で悪辣で下品で粗暴で野蛮な嫌がらせという行為によって、相手の人生を不幸にします。
そして自分のちっぽけな心の隙間を埋めて利己的な満足感に浸り、「ああ、今日もいい日だった!」と感動します。

更に嫌がらせは他人をコントロールすることができます。
邪魔なヤツを思い通りに排除することができます。
意中の人間を思い通りに手に入れることができます。

肉体的な嫌がらせ、暴力などによる肉体的な傷はやがて消えます。刺されたら残るけど。
精神的な嫌がらせ、それは生涯消えない深い傷となって、一生消えません。
生きながら死んでいるという状態にすることができます。

さあ、嫌なヤツがどんなに嫌なヤツが理解できたでしょうか?
嫌なヤツは悪人です。嫌がらせは悪です。

「悪気がなく、核ミサイルのスイッチを押す善人」と「悪気があり、核ミサイルのスイッチを押す悪人」がいたとします。
さあ、どっちが悪いでしょうか?答えは前者、善人の方です。直しようがないから。
手に負えない馬鹿は救いようがありません。無知もまた悪となり得るのです。

悪を悪と知ってレッツ嫌がらせ!ホップステップ嫌がらせ!
悪いことだと知った上で、より効果的に、狡猾に、悪魔のように、正しい嫌なヤツのなり方を教えます。
魂を悪魔に売り渡すのではなく、悪魔になりましょう。

次の第二節では嫌がらせの具体的な手口を説明します!
これで今日からあなたもゲス野郎!



第二節 嫌がらせの仕方

-嫌がらせはどうして嫌なのか?
嫌がらせは人間の自尊心を傷つけ、抑圧します。
そのために人間関係、人間心理のメカニズムを巧みに利用します。
相手を理解するフリをして、いやむしろ理解した上で、それを否定するのです。
相手の短所を見つけ、弱っているときに相手の心の一番弱いところをグサッと刺すのです。
自分に従うようになるまで攻撃を続けるのです。
残酷!残虐!非道!人外!
これは嫌に決まっています。
人間は本当のところ、弱いところを傷つけられるのを嫌うのですから。
そこを狙って傷つけられたら、嫌な気持ちになります。

更に高等な嫌がらせのテクニックを使えば、嫌がらせをしていると相手に気づかせないで済みます。
相手にとって悪人ではない立場なのに、一番相手を傷つける、結果的に嫌がらせをする。
いやらしい、卑怯なテクニックです。しかも、通常より効果的に嫌な気持ちにさせることができます。
相手を救うフリをして、徹底的に追い詰めましょう。
相手は自分に従うようになります。胸クソ悪い最低のクソッタレ野郎になりましょう。
正に腹黒、天使のツラ構えをした高級悪魔の仲間入りです。

point
助ける(フリをする)→さりげなく否定する→繰り返す
→本気で怒られる→謝る→繰り返す


相手に信用されることがまず、高等な嫌がらせをするための第一歩です。
相手を罠にはめるためにはどんな手段でも躊躇うことなく使います。

-嫌がらせは具体的にどうやってするのか?
嫌がらせとは何をすることなのか?
それは「相手の価値をおとしめること」です。
相手をイヤな気持ちにし、けなし、傷つけ、おとしめる。
心を破壊するのです!自尊心を攻撃し、さげすみ、踏みにじるのです!
苛めて、虐めて、追い詰めて罠にかけ、陥れる策略を考えるのです。

この節では、嫌がらせのテクニックを具体的に紹介していきます。
次の10の項目を見てください。

ウゲッ!くそみそな嫌がらせテクニック
1 不安にさせる
2 嫌な気持ちをなすりつける
3 ミスを大げさに言う
4 勝手な評価をする
5 悪意ある心理操作をする
6 不意打ちする
7 裏に嫌な意味を隠したメッセージを伝える
8 話を遮る
9 ほめ殺しをする
10 板ばさみの状況にする


なるほど、嫌な感じだというくらいには思えたでしょうか?
それでは次に上記のテクニックをひとつずつ、そのメカニズムと例を紹介して説明します。

-「1 不安にさせる」嫌がらせ
相手の質問に正面から答えず、はっきりした態度をとらない、どっちつかずの対応をしましょう。
すると相手は自分の置かれている状況が把握できずに、不安になります。
相手の平常心を揺るがせることで、判断力を奪い、コントロールしやすくなります。
これ以上耐えられない、どうにかしてくれ!という状態に相手がなるまで続けます。

例えば、あなたに恋人がいるとして、それまで仲良くしていた(フリでもよい)恋人を急に非難します。
そして恋人は突然のあなたの変容にどうしたのか?と不安になり疑問を持ちます。
不安になりかけたらこちらのもの、どうしたのか?と聞かれればそっちこそどうしたのか?と。
わからない、と言われればこっちこそわからないと。ワケのわからない繰り返しの状態を作ります。
そして、自分が悪かったのかもしれない、考えすぎかも、と恋人が言ったら、急に優しくなりましょう。
ここで仲直りが成立し、何もなかったかのように元に戻る。そして戻った頃にまた繰り返します。
相手は解決しようのない正体不明の悩みに対し、真剣に考え、振り回されます。

不安になった相手はあなたに対してどうしたらいいのかということばかり考え、依存してきます。
そしてあなたは恋人にして欲しいことを言えばいいのです。きっと快く望みを叶えてくれるでしょう。

-「2 嫌な気持ちをなすりつける」嫌がらせ
嫌な気持ちになったとき、暗い気分になったとき、原因が他人のせいであれば何と楽なことでしょう。
もし、自分のせいだとしても、他人のせいにしてしまえば自分はスッキリ!相手はガックリ!
自分の不快な感情を相手になすりつけて、自分だけさわやかな気分になれる嫌がらせなのです。
なんて自己中心的で、勝手な嫌がらせだと思いませんか?
他人の頭にゲロをぶっかけて爽快!ってくらいの度腐れ具合が素敵です。

例えば、「あなたは私のことが好きではないでしょうね」と言う。
すると相手はそうなのか?と自分に問いかけます。
あなたがどう思っているかではなく、相手は自分の感情について考え出します。
ネガティブな思考を相手に憑依させ、自分は晴れ晴れとした気持ちになります。
悩む相手を嘲笑しましょう。

不快な感情は、誰かになすりつけてしまいましょう。
他人が代わりに痛みを背負ってくれるなら、自分が感じる必要なんてないのです。
嫌なことは他人まかせで、自分は絶好調です。他人のことなんてどうでもいいのです。

-「3 ミスを大げさに言う」嫌がらせ
これは簡単です。他人のミスを目ざとく見つけて、まるで世界で最も重要であるかのように大げさに言います。
自分に甘く、他人に厳しくします。重箱の隅をつつくように、意地悪く、細かく、些細なことでよいのです。
相手の自尊心を傷つけ、どうしようもないという自己嫌悪に陥らせ、落胆させるのです。
愚鈍で馬鹿で役立たずと成り果てた標的は、コントロールしやすくなります。

例えば、「電球が切れたから買っておいて下さい」と使いを頼みます。
そして相手がそれを忘れてしまったら、チャンスです。
気が利かない、役に立たない、何て馬鹿なのか、愚かなのか、どうしようもない人間だ、いない方がマシだと言いましょう。
電球を買い忘れたことなどどうでもよいのです。電球を買ってこようがこまいが、解決できない問題にすりかえるのです。

大げさに、誇張して相手の自尊心を傷つけることを言いましょう。
これを続けることで、相手は自信をなくし、落ち込み、自分が不用な人物だと思い込みます。
そして呆けた相手に命令を下しましょう。きっとよく働いてくれます。

-「4 勝手な評価をする」嫌がらせ
前項での説明の例では、相手を役立たずだと独善的に判断しています。自分勝手な判断です。
電球を買い忘れたくらいで愚鈍で馬鹿で役立たずでどうしようもない人間だと言い切ることができるわけがありません。
そんなことが本当にできると思っている人は本当の馬鹿です。愚鈍で馬鹿で役立たずでどうしようもない人間です。

電球を買ってこなかったことで、多少の非難も相手は受け入れてしまう状況です。
相手は自問自答の末、自信が揺らぎます。
しかし、自分はそんな人間ではないと反抗するかもしれません。とどめを刺しましょう。
相手の弁解など受け入れてはいけません。元々、そんな過剰な非難は反対されて当たり前なのです。
いくら説明されても、相手のミスの非難を大げさに言い続けましょう。

勝手な評価を下し、言い続け、自問自答させることで自信を失わせるのです。
やはり自信をなくした人間はさぞ扱いやすいことでしょう。

-「5 悪意ある心理操作をする」嫌がらせ
悪意ある心理操作の前に、よい心理操作とは何か?
「お願いします」「ありがとう」などの礼儀によって、事をスムーズにすすませます。
人間関係を円滑にします。取り引きがうまくいきます。
健康的で、紳士的で、実に倫理観ある心理操作です。
心理操作などというちょっと怖く聞こえる言葉とは違う印象がします。
しかし、悪意ある心理操作はそんな気持ちのよいものではありません。支配というコントロールなのです。
目的はただ一つ、支配権を手に入れることです。

例えば、あなたが部下に仕事をさせたいとき、「これを明日までに頼む」と言います。
部下がどうしてもできませんと、ご丁寧に理由を添えて断ったとします。
そこであなたは諦めてはいけません。譲歩してもいけません。
部下を支配し、思い通りに動かすのです。
まずは、他の部下の働きぶりを説明しましょう。いかに仕事をすべきかを説明しましょう。
それでも部下は断るかもしれない。約束があるからと。
では仕事はその約束よりどれだけ大切かを説明しましょう。そして約束は破られるものだと言いましょう。
本当に君を必要としているのは仕事だ、大きな視野で見てみなさいと諭しましょう。

相手に期待し、相手にやってほしいことがいかに素晴らしいことか、やるべきであるかを説得するのです。
させたいことがあるならば、他人を操作しましょう。やってもらえば自分は楽なのです。
他人はそうやって自分のために死ぬまで働けばいいのだと思い込むのです。

-「6 不意打ちする」嫌がらせ
例えば、「殴るぞ」と言ってから殴るのと、何も言わず殴るのではどっちがダメージが大きいでしょうか?
もちろん答えは後者です。不意打ちで殴れば相手はガードできません。

表面上は優しく取り繕い、相手の様子をうかがいましょう。
思いやるフリをし、思いやる言葉をかけ、思いやるような行動をする。
そして油断した相手を鋭利な刃物で一撃するように、深く言葉を突き立てるのです。
「気を悪くしないで欲しいが…」と言って気を悪くすることを言うのです。
いきなり心理的なショックを食らわせたならば、時にそれは致命傷となるのです。

-「7 裏に嫌な意味を隠したメッセージを伝える」嫌がらせ
一つのメッセージに裏の意味を込めましょう。本当はこう思っているのか?と思わせるのです。
自然な会話の中に、さりげなく毒を盛るように、悪意を込めた裏腹な意味を添えましょう。

例えば、あなたが母親で、子どもに愛してるかのような親身な言葉を投げかけます。
そして抱きついてきた子どもを拒否するのです。
優しい言葉が一転して、本当はそれを否定するような意味を込めたメッセージです。
相手にトラウマとして、内面に二度と消えない傷をつけることができます。他人の心を乱暴に扱う極悪人です。

この二重メッセージはさりげなく、すぐにはわからないように盛り込ませることで、自分への不信感を消すこともできます。
更に、そのようにしても裏の意味が伝われば相手は理由もわからず不快感だけがたまる一方なのです。

-「8 話を遮る」嫌がらせ
字の通り、会話を途中で相手の言葉を途中で遮ってしまうのです。
誘導尋問の前フリに使うことができます。

例えば、「悩みがあるんだけど」と相手に相談をもちかけます。
しかし、相手が質問に答えてくれている途中で話を中断させます。
相手は応えている途中なので言いたいことや考えていたことがわからなくなります。

相手の思考をシャットダウンし、混乱させるのです。
ワケがわからなくなり、状況が読めなくなった相手はまた質問がしやすい、答えてくれやすいのです。

-「9 ほめ殺しをする」嫌がらせ
ほめられるのは気持ちがよいことです。けなされるのは不愉快です。
ほめてほめてほめまくるのです。相手をいい気持ちにさせてあげるのです。
相手が気持ちよくなってたまらないという気分にするのです。あなたにほめてもらうのが嬉しくてたまらなくするのです。
きっと相手はあなたに頼ってきます。信頼感を得ることが大事です。支配への第一歩です。

ほめることで相手を内向的にし、外側の世界を見えなくしてしまうのです。
そしてほめることがなくなることが怖いくらいまで、ずっとほめつづけるのです。
あなたにほめられることばかりが気になって、自信をなくしてしまうでしょう。
不安になった相手を裏切りましょう。もちろん表面上は相手を思いやるのです。
相手が自分で最も弱いと感じている部分に、意識を持っていきましょう。
更に自信をなくし、相手はあなたの従順な犬となるのです。

-「10 板ばさみの状況にする」嫌がらせ
最後に最も卑怯で気持ちが悪く、抜け出すのが難しい最悪な罠とも言える手口を紹介します。
相手が何をしても間違っていると思い込むような板ばさみの状況を作り出します。
抜け出すことの不可能な絶体絶命の状況に、相手は混乱します。

例えば、別れたいけれどある程度の関係を保ちたい恋人がいるとします。
「一緒にいると死にたいけど、離れても死にたい」と言います。
どっちを選びようもありません。どっちにしたらいいかわからないと思わせたら成功です。
正しい答えは提示した二つの中に既にないのです。どっちを選ぶこともできません。
そしてあなたは自分の思ったとおりの解決策を提示すればよいのです。
「距離を置こう、でも会いたいときに会って欲しい」と。
同じ迷路をぐるぐると気が狂いそうになるまで歩かせ、悩ませた上で言うのです。
疲れ果てた相手はすぐに提示した出口に向かうでしょう。

-嫌がらせを効果的にするためには?
嫌がらせとは、相手を動揺させ、不安定な状態にさせることからはじまります。
ぐらついた相手を転ばし、穴に落とすのです。嫌がらせの穴、支配の罠にはめて思い通りに相手を動かすのです。
嫌がらせとは、一方的で手前勝手でルールの破綻した巧妙な仕掛けなのです。
相手にとって最悪のゴールばかりのゲームなのです。

あなたは嫌がらせを効果的にするために、最悪なゲームの最悪なルールを作るのです。
どんな選択をしたら相手が悲惨な結果になるかを考えるのです。
いかに選んだ責任が最悪な結果となってふりかかるように仕向けるかを設定するのです。

ゲームに参加させた時点で嫌がらせはほぼ成功です。次のポイントを抑えて最悪な嫌がらせを考えるのです。
これで今日からあなたはより最悪に、本当に吐き気のする最悪人間になることができます。
くれぐれも恨みを買わないよう、飽くまでひっそりと、緻密に、時に大胆に、嫌がらせをしていくのです。

point
・相手を内向的にする。外が見られないような状況に追い込む。
・一人で考えさせる。個人的な問題として考えるように仕向ける。
・全体的に物事を見られないようにする。狭い世界に閉じ込める。


嫌がらせの方法がわかったでしょうか?基本を押さえ、相手の弱点を見つけ、弱ったところを攻撃するのです。
弱いところを狙うのです。当たり前です。弱いから倒せるのです。痛めつけてボロボロにして、助けてあげるのです。
信頼感を得て、気づかれないように裏切って、時に謝り、やり直すのです。繰り返しが必要です。
相手をパニック障害に陥らせる勢いです。病んでいると思い込ませるのです。
最悪中の最悪、極悪非道、ルール無用の残虐ファイトです。情け容赦などないのです。

次の節では、嫌がらせをしやすい標的の見つけ方を説明します。
カモを見つけましょう。できればネギを背負ったカモを見つけるのです。ネギもカモも最悪鍋に入れるのです。
最悪なあなたの作った最悪鍋はさぞかし最悪で甘美な味がすることでしょう。



第三節 嫌がらせがしやすいヤツの見つけ方

-嫌がらせをする標的の見つけ方
嫌なヤツになる準備もできた、嫌がらせの方法もなんとなくわかった、それでは次に何をするか?
嫌がらせをする相手を見つけます。
嫌がらせをして、逃れられずに支配下に置くことが容易な人物とはどんなヤツなのか?
ネギを背負ったカモを飼い殺しにしてたっぷりいただくのです。
嫌がらせがしやすい良きパートナーを探すために嫌がらせから逃れられない人物について説明します。

「自分がほかの素晴らしい人と一緒にいるような価値のある人間ではないと思っている」場合。
つまりいい人?いやいい人に見える人です。自分が誰かからよくしてもらうのが苦手な人です。
こういう人は嫌なヤツと共存するために生まれてきたような絶好のカモです。
誰かからほめられたり愛してるなどと言われるとどうしてよいかわからなくなる人です。
狙いましょう!この「いい人」を付け狙うのです。
嫌なヤツに成り果て、堕ちるとこまで堕ちたあなたの食い物にするのです。
「いい人」の頭の中に最悪なあなたを植えつけて住み着き、嫌がらせの病に倒れさせましょう。

ほめる、けなす、ほめる、けなす、あやまる、わめく、あやまる、ほめる!!
「お前が間違っている!」「あなたは素晴らしい人だ!」
さぁ、支離滅裂な嫌がらせの海に引きずり込んでしまうのです!

この「いい人」もまた病んでいるのです。
ネガティブです。自分の短所を晒します。ほめられると「たいしたことじゃない」と言います。
自分の手による善行を認められないのです。自分の惨めさばかりを認める人間なのです。
「いい人」は「被害者」の立場であろうとするのです。

嫌なヤツであるあなたが否定と肯定の罠を仕掛けます。
「被害者」であろうとする「いい人」は被害を甘んじて自分が被害者だから正しいと思うのです。
そしてますます、嫌がらせから抜け出せなくなるのです。
「いい人」はこれまでどれだけひどい目に遭ったかを話します。
常にひどい経験の原因は自分以外の誰かの責任だと言います。
同情してもらいたくて仕方ないのです。
そして、自分が悲惨な状態にあることに耐えられる人なのです。

この「いい人」たちは決して幸せになれないのです。
さあ、虚構だらけの幸せをあげるのです。そして抜け出せない地獄に落とすのです。
「いい人」たちは嫌なヤツの最高の餌食であり、パートナーです。

次の節では急展開ですが、嫌なヤツから足を洗い、こっそりと今までの悪行を隠し、普通の人に戻るための節です。
一生嫌なヤツのまま、生き通すのではなく、潮時になったら止めようと思う人は読みましょう。
そういう中途半端でやめてしまい、悪事を隠そうとする姑息でズル賢い人へ送る、「嫌なヤツのやめ方」です。

え?自分は嫌なヤツじゃない?それはおかしいと思います。
絶対狂ってます。絶対頭おかしいですよ。
はい、聞いて聞いて聞いてはいみんな聞いて!あなたは嫌なヤツです。
こんなモノを読んで、嫌なヤツになろうとしたのなら、当然嫌なヤツです。
ちゃんと自分の名札に嫌ーーーーーーなやつーーーーーって書いてくださーい!

さて、第一節で言ったように、気づいていない人こそが真に困った人なのです。
自分が嫌なヤツだと気づいていないけど、もしかしたら嫌なヤツかもしれないのです。
そして、そうなら直したいと思う人も次の節を読んでください。迷惑ですから。
善悪の判断もつかずに核ミサイルのスイッチを押されては困りますから。
何もわかっていない馬鹿ほど手に負えない馬鹿はいないのですから。
さあ、馬鹿はさっさと読んでください。生きているならテキパキと。



第四節 嫌なヤツのやめ方

-あなたは嫌なヤツですか?
あなたは嫌なヤツですか?いや、あなたは嫌なヤツだということに気づいていますか?
あなたは嫌なヤツです。そうです。間違いないです。
他人をおとしめ、不快な気持ちにさせ、ボロボロにしてしまう嫌なヤツです。

嫌なヤツだと自覚できた方、よろしいです。
上記を読んで、自分は該当しない、そんなことは絶対にしていないという方、あなたは自覚がありません。
手に負えない馬鹿かもしれません。目を覚ましましょう。

それとも、ごく身近に嫌なヤツがいて、それを直してあげたいなどと思っているのでしょうか?
そのためにこれを読んでいるのでしょうか?
いくら疑って仕方のないことです。
しかし、嫌なヤツであるならば自覚していただきたいのです。迷惑な上に救えないからです。

ここまで言って気づかない方は仕方ありません。
それでは嫌なヤツをやめる方法を話します。
簡単に嫌なヤツがやめられるかというとそうでもないのです。
なぜなら、まず自覚しないとやめられないのです。
気づいてわざと嫌なヤツを楽しんでいる極悪非道な悪魔は、わざとだからやめられるからです。
潮時がわかっている。
しかし、自覚もできない人は大変です。
それでもこの節を読んで嫌なヤツだと気づいたら、続けるかやめるかを考えてください。

-嫌なヤツになるということ
嫌なヤツというのは実は存在しません。
誰でも嫌なヤツになる「時」があるのです。
生まれて死ぬまでずっと常に嫌なヤツという人間はおそらくいません。
嫌なヤツになる、というのは飽くまで一時的な状態のことです。
嫌なヤツになっている状態は存在するが、嫌なヤツでしかない人間は存在しません。

そんな状態とは、どんな状態か?
人間が存在し、その間に嫌がらせが存在する。
その時に嫌がらせをするのが嫌なヤツになっている状態の人間です。
やめたいと思ってこれがやめられないのなら病んでいるのです。
さあ、嫌なヤツである状態を治療しますか?それとも人間をやめますか?

嫌なヤツをやめる、ということはやめられない人がすることです。
実は、前節の最後で言った「潮時だと思ってやめる姑息な人」はやめられるのです。
その代わりに、自分で切り替えてなることができる。
そんなあなたは悪の才能があります。ヒトラーのようになってみんなをおとしめてひどい気分をばらまきましょう。
権力を手にしましょう。嫌なヤツ+権力は最悪中の最悪です。
そうして独裁者となってみんなから晒し上げにあいましょう。いつか滅びて裁かれましょう。
では、やめられない人がやめようとする、つまりやめたい人であるということですね。
なぜやめられないか、それはやめる忍耐力がないのです。
そしてなってしまうのはなぜなのか?
根本的なところから考えましょう。

-嫌なヤツになってしまうメカニズム
嫌なヤツをやめられないあなたの周りに嫌なヤツはいませんでしたか?
あなたが病んでいるのはその人から感染したと考えられます。
次の説明を読んでください。

ある嫌なヤツがいる。そのあるヤツは周囲に適応できないと感じている
怒りを感じている。誰かをコントロールしないといけない強迫観念に駆られている。
人の話を聞かない。自分の間違いを認めない。自分の行為を反省しない。
そんなヤツがいる。
こいつが嫌がらせの加害者です。あなたは被害者です。
普通の人です。人の話を聞きます。自分の間違いを認めます。自分の行為を反省します。
普通です。
そして嫌なヤツと出会い、内面に怒りを感じます。しかし自分が間違っていたと思わされます。
自分にも他人にも何も変化を加えられないと落ち込みます。
悪循環です。
そしてあなたは自分が間違っている人間、悪い人間だと決め付けます。
自分を守るために人の話を聞かない。自分の間違いを認めない。自分の行為を反省しない。
そんなヤツになります。
あなたも嫌がらせの加害者になりました。周りには被害者がいます。
普通の人です。人の話を聞きます。自分の間違いを認めます。自分の行為を反省します。
普通です。
そしてあなたと出会い、内面に怒りを感じます。しかし自分が間違っていたと思わされます。
自分にも他人にも何も変化を加えられないと落ち込みます。
悪循環です。
そしてこの人はは自分が間違っている人間、悪い人間だと決め付けます。
自分を守るために人の話を聞かない。自分の間違いを認めない。自分の行為を反省しない。
そんなヤツになります。
以下エンドレスです。

こうして悪意は感染し、増殖し、人間関係を汚し、世界を蝕む。
生き延びるために、自らのアイデンティティを守るために嫌なヤツと成り果て、されたのと同じことをする。
こうして嫌なヤツだと気づきもせずに嫌なヤツを続け、やめられない。

さあ、あなたはそういうことをしている人間だと気づきましたか?

-嫌なヤツをどうしたらやめられるのか?
他人を頼ってはいけません。自分で自分の問題を見つめるのです。
嫌なヤツなど存在しない、嫌がらせが存在するだけです。
あなたはどうして悪い人間なのか?嫌なヤツになって嫌がらせをするからです。
あなたで止めればもう嫌なヤツはあなたから増えていくことはありません。
全ては思い込みのせいです。

誰かを傷つけなければ自分が傷つくと思っているのです。
誰かをコントロールしなければ自分がされると思っているのです。
嫌なヤツの被害者はいつも負けているから自分は加害者であれば勝っていると思っているのです。
勘違いです。思い込みです。あなたが嫌なヤツなのは自分で思い込んでいるからです。
やめられます。

最悪のエリートはこんなことを言われてもくじけません。良心など存在しません。
罪悪感を感じるならば中途半端な悪行はやめましょう。どうせあなたが苦しむのです。
完全に悪魔になりきることができる人は、そうそういません。

なぜ中途半端ならやめるべきなのか?自分の内面にある本当の心の痛みを抑圧するとどうなるか?
あなたに返ってきます。あなたは死にます。

嫌なヤツになるきっかけ、それは怒りです。怒りのはけ口が他にあればいいのです。
それも自分ひとりで発散するのです。誰にも迷惑をかけずに。努力が必要です。
そして自分が正しいと思い込むのをやめるのです。嫌なヤツになった時にそれを覚えているのです。
他人の話に耳を傾けるのです。感じた怒りを破壊衝動ではなく、建設的なものに変えるのです。
自分の間違いを認めるのです。気づくのです。自覚するのです。
まずはそこからです。

気づき、自覚する。全てを認めることで、嫌なヤツをやめられない人はやめることができます。
周りを傷つけたくないのなら、がんばりましょう。

更に、やめさせたいと思う人へ。
本人が自覚することが大切です。それは他人がする場合は嫌なヤツだと言ってはいけません。
本人に自覚させるよう持って行きましょう。次の節が役に立つことでしょう。

そして、気づいている、自覚している、その上で自分の中の嫌なヤツを育て、悪魔になりきった人へ。
あなたは悲しい人ですね。あなたはこのままでは一生、真に気持ちいい、幸せというものを知らずに死んでいくでしょう。
どうぞ、権力は握らずにひっそりと無人島で哲学でもしていてください。

次の節では嫌なヤツを撃退する方法を話します。嫌なヤツには対処法があります。



第五節 嫌なヤツの倒し方

-嫌なヤツに愛を
意地悪な上司!クラスの問題児!
嫌なヤツはどこにでもいる!
あなたの身近な嫌なヤツは病んでいる。そして周りにいるあなたも病んでしまうかもしれない。
しかも自分で嫌なヤツだと気づいてない手に負えない馬鹿です。
手に負えない馬鹿にどう対処したらいいか、それを教えます。

復讐するのではありません。
仕返しは血湧き肉躍るけど仕返しの仕返しが来ます。
いい対処の方法ではありません。
あなたは間違っていると批判するのもいけません。人前で非難もしてはいけません。

では何が必要か。世話をしてあげればよいのです。愛です。
無理にでも好きになるのです。しかし惚れてはいけないのです。
挨拶をするのです。コミュニケーションをとるのです。

気づいていない嫌なヤツ、恐れるべきでもなく怒るべきでもない、哀れむべき存在です。
仕返しでなく、全く同じ方法論でやられたことを返すのです。
そして嫌がらせされても動じないのです。
以下のポイントを頭にいれておくのです。

point
・嫌なヤツが抱えている問題を見つける。
・自分が耐えられる限界を決めておく―受け入れられる行為と、受け入れられない行為を明確に区別する。
・嫌なヤツが態度を改めるまでの猶予期間を決めておく。
・嫌なヤツの言葉ではなく行動に注意を払う。


-嫌なヤツに適切な対処を
嫌なヤツの対処法が二種類あります。論理型と原因・結果型です。
論理型は、理性とロジックで物事を解決するのです。哲学的な考えで平等主義です。
原因・結果型は、言葉より行動で物事を判断します。理性、ロジック、論理には重きをおきません。
嫌なヤツもどちらかのパターンかを見極めて、この二種類のタイプごとの対処法を使います。

論理型の対処法
・ユーモアを保つ
・相手に敬意を
・個人として親密な態度で接する
・プロ意識を徹底する
・相手を認める
・うまく駆け引きする
・忍耐強く対処する
・判断力を磨いておく
・断固とした態度で臨む
・感情を表す言葉を使う


論理型にしてはいけない対応
・一般化する(当たり前のように否定などしてはいけない)
・レッテルを貼る(決め付けてはいけない)
・善悪で判断する
・責め立てる
・相手の間違いを指摘する
・独善的になる
・個人攻撃だとみなす(嫌なヤツのわめきちらす相手は誰でもいいのです)
・当てこする
・自分の怒りを表に出す
・相手に罪悪感を植え付ける


論理型でうまくいかなかった場合、原因・結果型に切り替えて見ましょう。

原因・結果型の対処法
・相手をおとしめる(やられた側の人間の気持ちを思い知らせる)
・周囲にもわかるような態度、行動をとる(大声で怒鳴る、笑い倒す、軽蔑の気持ちを表す)
・相手を侮辱する
・相手の頬をつねる
・自分のまゆ毛をつり上げる
・じっと相手をにらむ
・相手との会話を終わりにする
・人間関係を終わりにする
・その場を立ち去る
・その人とはもうつきあわない


結局、嫌なヤツもこのようなアプローチを受ければ不安になるのです。
それが結果的に良い方向へ向きます。
嫌なヤツには自分の行動や言動の結果を、身をもって思い知らせることが一番効果的です。
しかもその制裁は早ければ早いほどよいのです。
逆に言うと遅いほどよくない。今からでも倒しましょう。

具体例
・無言で見つめる
・相手にもう一度同じことを言わせる
・その場の状況をそのまま言葉にする
・相手をひとりにさせる
・相手の言葉を逆手に取る


-嫌なヤツと共存を
嫌なヤツの攻撃を仕返すことができなくとも、自分の中でかわすこともできます。
いちいち嫌なヤツなんて相手してられないのです。時間の無駄です。
面倒くさい、嫌なヤツなんて勝手にしてろ、ウゼェという方へ回避方法を教えます。

簡単です。
嫌なヤツは存在しないと思うのです。飽くまで人に宿る病原菌のようなものなのです。
風邪をひいてる人には治療してあげられなくとも、近づかないことでその人を救うことにもなります。
それをわざわざおまえは風邪だ!と怒鳴ったり、おまえは風邪だから嫌いだ!と言っても仕方ないのです。
風邪なんだから仕方ない、嫌なヤツになってしまうのだから仕方ない。そう、仕方ないものです。
自然現象です。仕方ないです。

被害に遭ったら、冷静に状況を判断するのです。
風邪の人はわざわざあなたに風邪を感染させに近づくのか?違います。
風邪をひいていて近づいたから、あなたに被害が及ぶ可能性があるだけです。
相手の言葉は風邪の咳と同じです。自分への個人的な攻撃だと思ってはいけないのです。
それは被害妄想なのです。
気づいていない、無神経、それが人に風邪を感染させてしまう「自覚のない嫌なヤツ」なのです。
哀れです。
そして悪意ある、「自覚している嫌なヤツ」に対してもこれは利用できます。
回避ができるのはどちらも同じです。要は受け止め方、自身の判断です。
なんだ、そんなものか、と思ったら案外嫌なヤツも可愛いクソガキに見えてきませんか?

さて、ここまで嫌なヤツになろう!方法はこう!標的はこいつ!と前半で述べました。
続いて嫌なヤツのやめ方、倒し方、後半で寝返った私こそ、真に嫌なヤツです。
振り回されてご苦労さまでした。

----第二章完----









textに戻る


site:b.p.m.
tel:08054303718
Created:赤卵 ◆LxPcWI6nzk

top blog  off movie  picture text  link